暮らしをサステナブルに 日本で購入できる日用品ブランドと選び方【初心者向け】
サステナブルな暮らしへの関心が高まる中、日々の生活に欠かせない日用品選びにおいても、環境や社会に配慮した選択をしたいと考える方が増えています。しかし、情報が多岐にわたり、何から始めれば良いか分からない、本当に信頼できる製品を見分けるのが難しいといった声も聞かれます。
この記事では、サステナブルな日用品選びをこれから始めたいとお考えの方に向けて、具体的な選び方のポイントと、日本国内で購入できるおすすめのブランドをご紹介します。日々の選択を通して、無理なく、心地よくサステナブルな暮らしを取り入れるための一助となれば幸いです。
サステナブルな日用品とは?なぜ選ぶのか?
サステナブルな日用品とは、製品の製造から廃棄に至るまでのライフサイクル全体を通じて、環境への負荷を最小限に抑え、働く人々や社会全体に配慮して作られた製品を指します。単に「エコ」であるだけでなく、倫理的な側面も重視されるのが特徴です。
サステナブルな日用品を選ぶことは、地球環境の保全、資源の節約、公正な労働条件の支援、そして私たち自身の健康や安全に繋がります。小さな選択の積み重ねが、より良い未来を築く一歩となるのです。
サステナブルな日用品選びのポイント【初心者向け】
では、具体的にどのような点に注目して日用品を選べば良いのでしょうか。初心者の方でも実践しやすい、いくつかのポイントをご紹介します。
1. 素材や成分を確認する
- 植物由来・天然由来成分: 石鹸や洗剤など、排水となって自然に還る製品においては、生分解性の高い植物由来や天然由来の成分が使われているか確認してみましょう。化学物質の使用を抑えた製品は、環境だけでなく、肌や健康への優しさも期待できます。
- 再生素材・アップサイクル素材: 再生プラスチックや再生紙、使われなくなったものを新たな製品として生まれ変わらせるアップサイクル素材などが活用されているかどうかも重要な視点です。資源の有効活用に貢献します。
2. 生産過程における配慮を知る
- 環境負荷低減: 製造工程で排出される温室効果ガスの削減、使用する水の量を減らす工夫、再生可能エネルギーの活用など、環境への負荷を減らす努力をしているか。
- フェアトレード・労働環境: 製品の原料調達や製造に関わる人々が、適正な賃金や安全な労働環境のもとで働いているか。特に途上国からの原料を使用している製品を選ぶ際には、フェアトレード認証などが参考になります。
3. パッケージに注目する
- プラスチックフリー・簡易包装: 過剰な包装を避け、プラスチックを使用しない、あるいはプラスチック使用量を削減しているか。
- リサイクル・詰め替え: リサイクルしやすい素材のパッケージか、繰り返し使える容器や大容量の詰め替え用があるか。使い捨てを減らす工夫がされている製品を選びましょう。
4. 企業の姿勢や透明性を見る
- 情報開示: 企業がサステナビリティへの取り組みや、製品の成分、製造背景について透明性を持って情報を開示しているか。公式サイトや製品パッケージなどを確認してみましょう。
- 認証マーク: オーガニック認証、フェアトレード認証、エコラベルなど、信頼性のある第三者機関による認証マークも判断基準の一つとなります。
これらのポイント全てを完璧に満たす製品を探すのは難しいかもしれません。まずは、ご自身の関心が高い項目や、日常でよく使うものから、一つでも多くの基準を満たす製品を選んでみることから始めてはいかがでしょうか。
日本で購入できるおすすめサステナブル日用品ブランド
ここでは、先ほどご紹介した選び方のポイントを踏まえ、日本国内で比較的手に入れやすいサステナブルな日用品ブランドをいくつかご紹介します。
ecostore (エコストア)
- 特徴: ニュージーランド発の環境に配慮したホームケア・ボディケア・ベビーケアブランドです。植物由来の成分を使い、環境負荷を低減する製造方法を採用しています。パッケージには再生可能なサトウキビ由来のプラスチックやリサイクルプラスチックを使用するなど、素材選びにも配慮が見られます。排水後の成分の生分解性にも優れているとされています。
- 価格帯: 液体洗剤やハンドウォッシュなど、比較的手に取りやすい価格帯の製品が多く揃っています。例: 液体洗剤 500ml 700円台、ハンドウォッシュ 250ml 600円台。
- 購入場所: 公式オンラインストア、主要なオンラインストア(楽天市場、Amazonなど)、コスメキッチンなどのセレクトショップ、一部百貨店や量販店など、日本全国で広く購入できます。
SOMEWHERE TOKYO (サムウェアー トーキョー)
- 特徴: 日本のブランドで、プラスチックフリーや天然由来成分にこだわった製品を開発しています。固形シャンプーやコンディショナー、キッチンソープなど、日常使いしやすいアイテムを展開しています。環境負荷の少ない素材を選び、シンプルで美しいデザインも特徴です。
- 価格帯: 比較的高価格帯の製品が見られます。例: 固形シャンプー 1個 2,000円台、キッチンソープ 1個 1,000円台。
- 購入場所: 主に公式オンラインストアで購入できます。一部のセレクトショップなどで取り扱いがある場合もあります。
シャボン玉石けん
- 特徴: 福岡県北九州市を拠点とする、無添加石鹸の製造販売を行う老舗ブランドです。化学物質や合成添加物を使用せず、天然油脂から石鹸を作っています。環境中に排出されても短時間で生分解されるため、環境への負荷が少ないことが特徴です。肌への優しさも重視されており、アレルギーを持つ方などからも支持されています。
- 価格帯: 洗濯用、台所用、浴用など様々な用途の石鹸があり、比較的手に取りやすい価格帯です。例: 洗濯石けん 2kg 1,000円台、台所用石けん 520ml 500円台。
- 購入場所: 公式オンラインストア、主要なオンラインストア、全国のドラッグストア、スーパー、生協などで広く購入できます。
サステナブルな日用品を始める一歩
サステナブルな日用品への切り替えは、特別なことではありません。まずは、毎日使うハンドソープを環境負荷の少ないものに変えてみる、キッチンスポンジを天然素材のものに替えてみる、といった身近なアイテムから試してみてはいかがでしょうか。
また、一度に全てを替える必要はありません。今使っているものがなくなってから、次に何を選ぶか考える時間を持つことも大切です。詰め替えができる製品を選んだり、繰り返し使えるラップや布製のエコバッグを活用したりすることも、サステナブルな暮らしに繋がる行動です。ご自身のペースで、楽しみながら取り組むことが長続きの秘訣です。
まとめ
サステナブルな日用品を選ぶことは、環境や社会に配慮しながら、自分自身も心地よく暮らすための賢明な選択です。素材、生産過程、パッケージ、企業の姿勢といった視点を持つことで、初心者の方でも安心して製品を選ぶことができるでしょう。
この記事でご紹介したブランドは一例に過ぎませんが、日本国内には他にも多くの魅力的なサステナブル・エシカルブランドがあります。ぜひ、様々な製品を手に取り、ご自身の価値観に合ったものを見つけてみてください。日々の小さな選択が、持続可能な社会の実現に向けた確かな一歩となることを願っています。